2009
03.04

高木浩光@自宅の日記 – Bluetoothで山手線の乗降パターンを追跡してみた , ユビキタス社会の歩き方(6) Bluetoothの「デバイスの公開」「検出可能にする」

この日記を書き始めてからもう6年になろうとしている。書き始めたきっかけは、RFIDタグのプライバシー問題が理解されないことに焦りを感じたからだった。当時の空気では、RFIDタグは5年後くらいに普及し、しだいにRFIDの埋め込まれた日用品で溢れかえるようになり、10年後くらいにプライバシー問題が顕在化すると目されていた。しかし、6年経った現在、私の靴にRFIDタグは埋め込まれていない。

なんか最近更新多くね?
それはちょっとだけ仕事が暇になってきたから。

それにしても、Bluetoothスゲ–。つか怖すぎ。

最近の携帯電話ではほぼ全機種に搭載されるようになってきたBluetooth。
そもそもBluetoothとは、パソコンやその他電子機器のワイヤレス化を目指して制定された規格で、マウスやキーボードだけでなく、プリンターや携帯電話同士など、基本的にあらゆる電子機器同士のデータのやりとりがワイヤレスで可能になる技術として注目されているわけですが、その仕組み的に個々の機器に専用のIDみたいなものが割り当てられるため、結果IDから個を特定することが可能だったりするわけです。

っでこれを利用して、山手線を4周してその間に検出されたBluetooth機器のIDを追跡して、山手線の利用者の平均乗車時間などが判明。さらには日時を変えて調査してみたところ、たった3日間の計測で、複数の人と再度同じ電車に乗り合わせていたことまで判明。

これ、相当怖くね?・・・

まあ基本的にこれらの検出された個体は、Bluetoothを常時ONにしている人だけなので、今持ってる携帯にBluetoothが付いてたからといって、BluetoothをONにしていなければ大丈夫ではあるものの、買ったばかりの携帯をいじってるウチにうっかりONにしたまま忘れてしまってたりすると、もしかしたら隣人に動向を追跡されてる可能性も・・・
それこそ在宅の確認すら簡単にできてしまう可能性もないとは言い切れないわけで・・・

Bluetoothは最近の携帯電話にはほぼ間違いなく搭載されてるにもかかわらず、無線LANに比べて遙かに一般の認知度は低いうえに、おそらく使っているのはその中でも極めて一部のユーザーしか使わない機能なんじゃないかと思うわけで、正直全機種に付ける必要はあるのかどうか。
当然自分の携帯にBluetoothが付いてるかどうかすら知らずにいるユーザーの方が圧倒的に多いような気がするうえに、うっかりONにしたからといってそれがどう作動するか、ましてや個人を特定できる情報をばら捲いてるなんて聞いてね–よ!ってなことに。

このあたり、対した啓蒙活動もないままに一方的に携帯電話に搭載されてしまっている現状は、なんだか恐ろしい状況のような気も。無線LANのアクセスポイント程度なら別に持ち歩くでもなく状態に変化がないからいいものの、携帯電話となったらそれはもう日々の生活の軌跡を辿れてしまうわけで、その情報価値といったら個人情報に匹敵するものに化ける可能性は十分ありそうな。

万が一、このBluetoothのIDと個人情報が繋がることがあったりしたら・・・
((((;゜Д゜)))