2007
10.22

2007年F1第17戦ブラジルGPが10月21日(日)、インテルラゴス・サーキットインテルラゴス・サーキット(1周/4.309km、21日決勝71周/305.909km)で3日目をむかえ、現地時間14時から決勝が行われた。
もつれにもつれた2007年ドライバーズチャンピオンシップ。大波乱の全17戦を制し、タイトルを獲得したのはフェラーリのキミ・ライコネンだった。

圧倒的強さを誇ったM.シューマッハが昨年で引退し、新世代の戦いへと突入した今シーズンのF1でしたが、最後の最後でこんな劇的な展開が待ち受けてるとは!!
第15戦終了時点では、ハミルトンが107ポイント、アロンソ95ポイント、ライコネン90ポイントで、新人ハミルトンが史上初のルーキーチャンピオンに王手をかけていたはずが、前回第16戦中国GPでハミルトンがまさかの初リタイヤでノーポイント。しかももはや優勝するしかチャンピオンへの望みがないライコネンが見事1位で、ハミルトン107ポイント、アロンソ103ポイント、ライコネン100ポイントと、3人が7ポイント差で最終戦ブラジルGPへ。
つかこの時点でも、ハミルトン以外は優勝する以外にチャンピオンの望みはほとんどなく、ハミルトンは他の2人が優勝したとしても2位にさえはいれば、史上初のルーキーチャンピオンとなれたはずなのに。
そして迎えた最終戦。
デビューから9戦連続表彰台、今シーズン3位以下はたったの4回しかないハミルトンが、予選2番手で圧倒的有利と思われていたレースで、いきなり1コーナーでミス。さらにはギアトラブルでなんと18位まで転落するという、ハミルトンにとってはまさに悪夢の展開。
おかげで、ファイナルラップまでは誰がチャンピオンになるのか確定できないという、凄まじい展開のレースになったわけで。
最終的に、ラスト2戦で2連勝したライコネンが110ポイントでチャンピオンに。3位に終わったアロンソとまさかの7位に沈んだハミルトンは109ポイントで同ポイントと、なんと1ポイント差に3人が入る史上稀に見る大接戦の結末。
ちなみに、チャンピオン争いが最終戦までもつれ込んだ上に、3人のドライバーにチャンピオンの可能性があるというのは1986年以来のこと。当時は、残り2戦の時点でほぼチャンピオンが確定していたN.マンセルが、まさかのラスト2戦連続のノーポイントに終わり、最終戦の時点で3番手だったA.プロストが1位となり、まさに奇跡のチャンピオン獲得に。
あれから21年。
まさに歴史は繰り返す。
つうかデビューイヤーから密かに応援していたライコネンが、まさかこんな形で悲願のワールドチャンピオンになるなんて!
ライコネンといえば、2001年にザウバー(現BMW)でデビュー。
実は当時ライコネンは、F1の下位カテゴリーであるF3000(現GP2)はおろかその下のF3でのレース経験すらなく、F1を走るために必要なスーパーライセンスすら取得していないという状況で、デビュー戦前には彼の参加を疑問視する声すらあったほど。
それがなんとデビュー戦で下位チームのザウバーのマシンを操りいきなりの6位入賞で、まさに全世界の度肝を抜く鮮烈なデビューを飾り、なんとたった1年で翌2002年にはトップチームのマクラーレンへ電撃移籍。フォーミュラーカーでのレース経験すらほとんどなかったライコネンは、瞬く間にトップチームのドライバーへと駆け上がったわけです。
ところがライコネンはここから不遇の時代へ突入。
マクラーレンに移籍した初戦ではいきなり3位表彰台と順調な滑り出しをみせたものの、トップを快走し初優勝かと思われた第11戦フランスGPでは、ラスト5周で周回遅れの車のトラブルに巻き込まれた隙に、M.シューマッハにかわされ2位。
結局初優勝は、翌2003年の第2戦マレーシアGPまで待つこととなり、しかもこの年はわずか2ポイント差でM.シューマッハとのワールドチャンピオン争いに負け、史上最年少ワールドチャンピオンの夢も消滅。
さらに2004年は、第14戦ベルギーGPでようやく通算2勝目をあげるのがやっとで、年間ランキングも7位。
そして2005年。アロンソとの激しいチャンピオン争いを繰り広げ、この年は7回の優勝を獲得するも、第7戦ヨーロッパGPでは1位を走りながらファイナルラップでマシンが壊れてアロンソにトップを明け渡すなど不運が響いて年間ランキング2位。
っで期待のかかった2006年は、とことん運に見放されたトラブルに見舞われ、結局1度も優勝することなく終わり年間ランキングも5位に。
すでに新人というよりはベテランとなりつつあり、その無表情な人柄からやや人気にも陰りの見え始めた今シーズンは、引退したM.シューマッハの後釜としてフェラーリに移籍するも、新人ハミルトンやアロンソの後塵を拝す展開に、フェラーリファンからは失望の声さえ聞こえ、デビュー当時はあれだけ騒がれつつも、その後アロンソに史上最年少ワールドチャンピオンをもっていかれ、さらには新人のハミルトンに今年のチャンピオンを持っていかれそうになったこの最終戦ですよ!
いやあ、あまりのドラマチックな展開に感動した。
近年のF1では珍しく人間っぽさが出たチャンピオン争いで、しかも最終戦で3位スタートから自力で1位まで這い上がったライコネンが奇跡的な逆転でチャンピオンを決めるという展開にしびれた!
いやあ、今年のF1は凄かったなあ。